裸一貫!つづ井さん・コミックエッセイ

『裸一貫!つづ井さん』

先日2巻が発売されたので平積みになっていた。

前作『腐女子のつづ井さん』も平積みで見たことがあるな・・・と頭の片隅にあったこともあってとりあえず1巻を購入。

帰宅し、子供を寝かしつけた後に読んで、そのまま2巻購入、『腐女子のつづ井さん』も購入・・・と雪崩のような勢いでつづ井さんにはまり込んでいった。

帯にはこう書いてある。

アラサー×おひとりさま×オタク=毎日生きるのがたのしい~!!!

まあ実際そんなことあるか、と言えば、ない。

だって私は少し前までそう(アラサーでおひとりさまでオタク)だったけれども、毎日生きるのがたのしい~!!!なんてことはなかった。

これは本人の生きる力や性格によるもので、どうにもならない。

ある意味対極にいるのだが、つづ井さんのことは大好きである。

まず単純に、つづ井さんはいい人だ。

友達思いだし、自分の好きなものだけでなく人の好きなものも尊重する。変に謙遜したりしない。

そして、オタクのあるあるに共感することができるので仲間意識が湧く。

さらに、ハマった最大の理由はつづ井さんの「世界の見え方」を見たかった、という部分にあると思う。

つづ井さんの話は、友達が「こんなことあったんだけど~」と話してくれるような、突飛すぎないちょっと面白い話が淡々と続く。

つづ井さんは生きることを楽しんでいるので、その視線から描かれる世界を見ていると私の世界も優しく幸せな世界に見える気がしてくる。

夫には「面白いけどそんなに繰り返して読むものかね?」と言われた。

恐らく夫にあるのは、「友達の面白い話」という感覚のみである。

自分で世界を楽しく愉快に見ることができる「メンタル強者」側の人間だから、「その話もう聞いたよ~」という感じで二回目がない。

ただ、私は自分ひとりの視点だけだと生きるの楽しい~!!!とはなれない。

誰かと比較したり卑屈になったり、自分の状態を常に不満足に感じて投げやりになったり、逃げだしたりと端的にひどい。

私が漫画が好きなのはそういう世界から逃避させてくれるからでもあるのだが、この漫画は同じ世界線にいるまま「悪くないよ」「ええやん」と思わせてくれる。

だからその感覚を思い出すために頻繁に読み返す。

妹には「トイレに置いておくような漫画だね」と言われた。

長々と書いてしまったけれども、それが一番この本を表す賛辞かもしれない。

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