クジマ歌えば家ほろろ

漫画

・正体不明の鳥(?)がちょっとギスギスした家にやってきてかき乱す、一言にまとめるとそんな話。

・帯が2巻も「和山やま先生オススメ!」となっていて、珍しいな~と思った。色んな人にまわすものじゃないんだ、帯の「オススメ」って。

・以下、ネタバレ含めて感想を書くので嫌な人は戻ってください!

・クジマは随分と日本語が流暢なので、人に触れあわずに生きるという選択肢はないように思える・・・が、それはクジマの特性なのかもしれないしスルーしよう。

・クジマは外国から来たようだし、なにせ人ではないので日本の一般家庭では浮いている。その「気の使わなさ」がうまく家族をかきまわし、こじれがちだった主人公とその兄の関係が改善していっているようだ。こういう流れはわりとよくみる形ではある。

・ただ、ちょっと意外なのはこの「こじれている家族」に悲壮感などは全くないことだ。多分、クジマがいなくても問題は解決しただろうな、というぐらい母も父も兄も受け入れる力が強くてあっけらかんと生活している。ずっと明るい雰囲気でひょうひょうとしているので、心が疲れずに読める。

・主人公があまりにまっすぐな中学1年生なのもすごい。私立受験して疎遠になっていた女友達にも「いつでも遊びにおいでよ!」となんの邪気もなく言える。疎遠になっていたという感覚もなさそうだ。こういう部分を見ると、主人公とクジマはそっくりだ。

・自分が中学1年生のときにこんなに素直にクジマと遊べただろうかと考えると、全くもって無理だったと感じる。なので主人公の純真さや幼さが一線を画しているように感じる。

 「遊ぼうよ!」と言って、本当に歩いたり走ったりするだけで目的も定かでなく、何をするでもない「遊び」をしている、それは子供だけの特徴だ。それが二人はできている。ほほえましい。

・クジマは一度帰るのを断念したけれど、それでも春にはいなくなることが(現段階では)決まっている。このペースだと3~4巻でクジマがいなくなってしまう。どういう結末を迎えるのか、予想がつくようなつかないような。次巻も楽しみだ!

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